第54回デジタルアーカイブサロン

2015-04-08


第54回のデジタルアーカイブサロンのご案内です。学会MLより転記します。


ラティオインターナショナルの木村です。
4月になり、新年度が始まりました。
慌ただしくスタートし、櫻もすでに満開を過ぎてしまった中、2015年、4月10日(金)は、いつものように第54回デジタルアーカイブサロンがスタートします。


今回はデジタルアーカイブの保存と利活用がテーマです。
神奈川大学の小林敏夫さんとコンテンツ株式会社の小野博さんがお話ししてくださいます。


神奈川大学の小林敏夫さんにはデジタルアーカイブの長期保存の課題や現状に
ついて問題をなげかけていただきます。以下、ご本人からのお話の概要説明です。


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テーマ:「超長期保管メモリ・システムの必要性とその課題」


今日、"今の仕事を処理する技術"としての電子技術の急激な発展により、情報
のほとんどが電子情報(デジタル情報)となった。


しかしながら、紙、フィルムのように妥当なコストで長期に亘る記録あるいは
記憶を保管する技術が無く、意図せざる記録あるいは記憶の大規模消失が危惧されている。本講演では、問題の背景、解決へ向けての課題を解説する。


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コンテンツの小野さんには実際、プロジェクタでデモを見せていただきながら
のお話になります。


以下、少し長いのですが、ご本人からのお話の概要説明です。


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テーマ:デジタルアーカイブの利活用について

1995年頃から、我が国の新しい国家戦略としてe−Japan構想が提唱された中で、目玉となったのは「デジタルアーカイブ」という聞きなれない言葉であったと記憶しています。


莫大な国家予算が準備され、実験的に技術開発が始まりましたが、当時の技術
としては、印刷の製版技術をベースとして、YMCKをRGBに置き換えて、モニターで閲覧できたり、また、コダック社のフォトCDが脚光を浴びたりしました。


この時点では、デジタルアーカイブとは、フィルムに撮影したものから行われ
るのが主流で、フィルムの持つ特性が、そのままデジタル化されたにすぎませんでした。


2001年頃から、コダックのワンショットデジカメが出現し、フィルムカメ
ラからデジカメへの移行が急速に進み、今日ではデジタルアーカイブのほとんどが、デジカメを介してのデジタルアーカイブとなっています。


しかしこれは、日本や韓国での現象であり、ヨーロッパにおいては、デジカメ
を介さないデジタルアーカイブを指向するという点で、若干認識が異なっているように思われています。RGBの三原色を個々のセンサーで取得するスリーショット方式によるデジタル化に重点を置いているのです。


デジカメも開発当初は、スリーショット方式でしたが、フィルムの代用品とし
ての利便性を追求する為に、RGBを1回で取得するワンショットカメラが開発され、写真として美しく撮れることを目指す技術開発が主流となり、デジタルアーカイブ本来の目的であるアナログをデジタルに置き換える用途からは多少ズレが生じていると考えられます。


このあたりのことは、何を目的としてアナログの情報をデジタルの情報に置き
換えるかという観点とデータの利活用の用途を考慮し、選択が必要と考えられます。


現時点で取組んでいるものを5点ご紹介したいと思っています。
1 可視光外のデジタルによる可視化
2 見るだけではなく学ぶことも目的とした閲覧表示システムの開発
3 OSの変化に対応した画像閲覧システム
4 デジタルからアナログへの新しい製品の開発
5 古地図とGPS


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映像をデモする関係で小野博さんに最初先にお話いただき、続いて小林敏夫さんにお話しいただきます。


いつものように当日参加でも構いませんが、できればご一報いただけると嬉しく思います。


e-mail kimura■ratio.co.jp


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第54回デジタルアーカイブサロン
日 時:2015年4月10日(金)
    18時30分(午後6時30分)から22時(午後10時)
    20時(午後8時)からはお酒も交えながら
テーマ:デジタルアーカイブの保存と利活用
   発表1:「デジタルアーカイブの利活用について」
       18:40から19:20
   話し手:小野博(おの ひろし)さん/コンテンツ株式会社
   発表2:「超長期保管メモリ・システムの必要性とその課題」
       19:20から20:00
   話し手:小林敏夫(こばやし としお)さん/神奈川大学


場 所:科学技術館 6階 第2会議室
    入口(エントランス)に入ると右にエレベータがありますので、
    それで上にあがってください。
    東京都千代田区北の丸公園2番1号
会 費:1,000円(資料代と飲食代も含めて)


いつものとおり18時頃よりボチボチ集合して18時30分スタート。
20時から飲食しながらのディスカッション 。そして22時解散という予定です。
会費は1000円には資料代、お茶代、お菓子代、
20時からのお酒の代金一切を含みます。


皆様、ご参加お待ちしております。


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木村裕文
株式会社ラティオインターナショナル
〒113-0033 東京都文京区本郷5-1-16 NP-2ビル
TEL.03-3815-3037 FAX.03-3818-1219
mobile:090-4076-9608
http://www.ratio.co.jp/
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JADS(アート・ドキュメンテーション学会)
http://www.jads.org